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Sol (Local Distance pt.3)

新木場Studio Coastからもう1年、何が変わったろう。大阪に行く機会が減って、代わりに東京へ行く機会が増えたけど飛行機にはいまだに慣れない。相変わらずぼくが住む街では飲みに行くかうまい店を探すくらいしかやることはない。この街を出ることも考えていたけどもう楽しいことしか考えずに生きれるような年でもない。いつもの顔ぶれでビール飲みながらもう少し若かったらねーとかつまんないこと言ったところで過去には戻れないんだよマーティ。

それにしてもいつの間にかみんないなくなってしまう。1年前の新木場で大きな決断として東京進出を発表したEspeciaが解散する。アイドルラップの新たな可能性を提示した校庭カメラガールも結局見つからないまま目の前で解散した。彼女たちには本当にたくさんの素晴らしい景色を見せてもらったし、様々な人に出会わせてくれた。ここ数年オンラインでもオフラインでも充実した生活を送れたのは確実に彼女たちがステージで歌ってくれていたからだ。彼女たちがいなければ都会がうらやましいなんて思いもしなかった。この街を出て行きたいだなんて思いもしなかった。この街をつまらなく感じさせた人達がどんどんいなくなっていく。この街を出ていく理由がどんどんなくなっていく。

たくさんおもしろいものが消えていったとしても都会にはいくらでも代わりがいるんだろう。だけどどんなかたちでもいいから関わりたいと思えるようなものにこれから出会えるのだろうか。人生をかけてサポートしているわけではないのに、歌うことをやめないで欲しいと願うことはわがままだろうか。人前で歌うことが夢だったと涙ながらに語った彼女たちの夢が少しでも長く続いて欲しいと願うことはきれい事だろうか。

今回の発表を目にしても不思議と涙もため息も出なかった。何に関してもいずれは終わることを理解した上で他にも好きなものを増やして、出来るだけ空く穴を小さくしようとしていたから。空いた穴を埋めるように新たに好きなものを探して見つけて追いかけてなくなって繰り返して繰り返してだんだん慣れてきて忘れてく。その中に大事なものはいくつあるだろう。スラックが歌ってた。これも未来じゃ小さな話。時間はSlowでも止まんない。だとしたらどうかもう少しだけゆっくり時間流れろ。