Memo.39 (志村貴子)
志村貴子のマンガを2作読みましたが本当に尊いすぎるんですよね……。
「青い花」は女子高に通う2人を軸に女の子同士の恋愛と友情を描いた話。「放浪息子」は性自認に揺らぎを感じている2人の男女に関する小学生から高校生までの成長を描いた話。どちらも同性愛、トランスジェンダーや異性装が主軸となる重いテーマであるのにも関わらず、独特のキャラクターで温かく描かれます。そういったテーマを除いた部分は思春期を描いた純度の高い成長劇、もしくは温かい日常系ドラマなだけにその異質な個性とも呼べる部分が余計に際立ち、ある種の残酷さすら感じさせます。純粋さからくる真っ直ぐな行動に胸が締め付けられるような気持ちになりながら読みました。
ただ純粋に同性が好きな女の子。ただ純粋に女の子みたいにかわいい格好がしたかった男の子。ただ純粋に異質なものとして嫌悪する子。成長するにつれトランスジェンダーであることに疑いを感じてくる子。どちらの作品も本当に素晴しかったです。他の作品も読んでみようと思います。
放浪息子 コミック 全15巻完結セット(BEAM COMIX)
- 作者: 志村貴子
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2013/08/28
- メディア: コミック
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